ラップラウンドラベラーについて
カーブ状の容器の胴体を巻き付ける形でラベリングするのがラップラウンドラベラーです。熱処理するシュリンクラベルと比べて安価で製造できます。特徴や導入事例などをまとめました。
ラップラウンドラベラーとは
ラップアラウンドラベルは、容器の周囲を巻いて囲むように貼られているラベルのことです。プレプリントされたラベルを充填やキャップ装着から流れる生産ラインで貼付されます。大きなボトルや小分けの瓶、ジャーなど、カーブと表面に均等に配置できる平らな部分がある容器の包装に使用されているラッピングです。
容器に直接貼り付ける方法と、継ぎ目で封をして容器にしっかり巻き付ける方法があります。巻き付ける場合は、ラベルが容器からズレないように、ラベル領域の周りに隆起をつけた設計が採用されます。
ラップラウンドラベラーの特徴
ラップラウンドラベラーは、胴巻きラベルとも言われています。ロール状に巻かれたラベルを一枚ずつ切り出して、糊を塗布して貼り付けるのが一般的。容器に直接貼り付けるラップラウンドラベルは、漂白剤などの家庭用クリーニング製品に使われていることが多く、巻き付けるタイプのラベリングは、ソフトドリンクや水のペットボトルに使われています。
ラベルにブランド情報や成分など、必要な情報を十分載せられるため、価格に敏感な飲料包装が経済的に済ませられるのも魅力と言えるでしょう。
ラップラウンドラベルを巻き付ける機械がラップラウンドラベラーです。1つのプロセスでラウンドボトルとトップラベルのラベル付けタスクを満たせるような機械もあります。
ラップラウンドラベラー製品例
台湾・TBC社 ラップラウンドケーサー、シュリンクラッパーは、美しい外観を維持できる柔軟性があるマシンです。処理速度も備え、生産効率も促します。株式会社トッパンインフォメディアのスタンダードモデルは、ラベルの貼り付け方に応じたシンプルな機構のラベラーです。
ラップラウンドラベラーのメリット
ラップラウンドラベルのメリットは、商品の訴求力アップが期待できる点にあります。シュリンクラベルと比較して、ラベル表示面積は狭いものの、必要な量の情報を記載できる面積が確保可能。ブランドデザインなども含められ、商品のイメージアップや認知度アップに貢献します。使用する素材が少ないため、環境負荷やコストを削減できることもメリットと言えるでしょう。大手飲料メーカーでは、シュリンクラベルからラップラウンドラベルに切り替えているところが増えました。ラップラウンドラベラーを使用すれば、安定した品質で大量生産が可能です。
ラップラウンドラベラー導入で解決できた課題
作業者の負担が軽減した
医療機器メーカーでは、注射針を格納するプラスチック容器の開封部にミシン目入りのラベルを貼るため、容器のフタと本体の継ぎ目に沿って製品ロットNOが印字でき、精度がよく、長時間連続して貼り付けできるものを希望していました。ラップラウンドラベラーを導入したことで、作業者の負担が軽減し、品質も安定化できました。
ラップラウンドラベラーの種類
自動ラベラー L 340
L 340コンベヤベルトラベラは、円筒状の製品にラベルを付けられます。対象物を走行方向に対して直角に駆動ローラーコンベア上に配置して使用。確実かつ簡単な装着力が魅力です。ソーセージや錠剤チューブなどに使われています。
自動ラベラー L 320
L 320コンベヤベルトラベラは、円筒形、楕円形、角度付きの製品に使われています。ラップアラウンドだけではなく、前面または背面にも正確なラベリングが可能です。パッケージ気に接続したり、スタンドアロンマシンとして使用したりもできます。
製薬産業用ラベラー AXON 2
2Dコードまたはリニアバーコードが粘着ラベルに印刷され、ラベルをチューブに適用。高解像度の印刷、シャープな印刷などが可能です。手動ワークステーションとして個別にチューブをラベリングしたり、サンプル処理システムに統合したり、直径10~17mmのチューブを処理、キャップまたはアンキャップすることもできます。
自動ラベラー 4712
すべての面からラベリングが可能。パッドは剥離プレートの前に配置され、ラベルは印刷中に保持されます。ラベルの端が正確な位置に貼り付けられた後、カーブの面に押し付けられ、ラベルを装着するマシンです。